What one likes, one will do well 〜好きこそ物の上手なれ〜

寄り道しながらも、最後は昔から好きな物理とプログラミングに戻ってくる。そんな男の思いをつづるブログです。

数学ガールを読みました。

数学ガールを読むきっかけ

数学ガール結城浩さんが書いている書籍です。

 

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

数学ガール (数学ガールシリーズ 1)

 

 

結城浩さんと言えば私が、高校生の時にperlCGIを作っていて、Webサイトで解説していたのを参考にさせてもらっていました。

おそらく以下の書籍の内容だと思います。


 

と言う訳で結城浩さんは昔から知っていていました。そしてtwitter結城浩さんを見つけフォローしていたら、数学ガールという書籍を出していることがわかりました。分かりやすいと評判のようだったので、一度読んでみようと思って読んだ次第です。

新しい発見や驚き

フィボナッチ数列

フィボナッチ数列の一般項を求めるのに数列と母関数の関係を使っていた。数列を母関数に対応付けて、閉じた式を求める。閉じた式を無限級数で表現し直して数列の一般項に帰着する。初めての知った考え方で、面白い考えだと思いました。

微分と差分

微分を離散で考える差分演算子が出てきました。その中で出てきた下降階乗冪(かこうかいじょうべき)は初めてで、それを使って微分と差分がキレイに対応づくのが驚きでした。

コンボリューション(たたみ込み)

コンボリューションは、二項定理のような形のもので、母関係に対応付けると積で表せるものでした。カタラン数の一般項を求めていたのですが、これも初めて。計算の過程がおもしろいです。

バーゼル問題

「僕」とテトラちゃんと同じ気持ちになりました。推理小説のクライマックスを読んでる気分と同じで興奮しました。

分割表

最後の分割表は本書の知識を使った応用問題ですね。少し複雑な証明になってますが、わかりやすくまとまっていました。

数学ガールを読んで

内容は高校生で習う内容でした。教科書で扱われている応用やコラムなどで扱われている高度な内容です。でも会話形式で道筋を示しながら、分かりやすく解説されていました。

高校生レベルですが、この内容を理解できる高校生はかなりの数学のレベルだと思います。でも重要なエッセンスが散りばめられていて、受験生にも勧めたい内容でした。

数学の問題を解いていくのも楽しいのですが、私が一番気にいったのは、青春のストーリー。「僕」と女の子二人の関係が青春を感じてよかったです。

数学ガールシリーズはまだあるようなので、続編も読みたいと思います。